歯科医師国家試験第118回結果発表:合格者数、解答、大学別合格率の推移

第118回歯科医師国家試験の実施概要と合格状況

令和7年2月1日(土)及び2日(日)に東京都他7カ所において実施した第118回歯科医師国家試験の合格者を発表しました。今回の歯科医師国家試験の合格者数等は次のとおりです。

合格状況

区分 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
新卒 2,310人 1,973人 1,657人 84.0%
全体 3,431人 3,039人 2,136人 70.3%

過去の合格者数等の推移

回数 施行年月日 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第109回 平成28年1月30日〜31日 3,103(1,969) 1,973(1,436) 63.6(72.9)
第110回 平成29年2月4日〜5日 3,049(1,855) 1,983(1,426) 65.0(76.9)
第111回 平成30年2月3日〜4日 3,159(1,932) 2,039(1,505) 64.5(77.9)
第112回 平成31年2月2日〜3日 3,232(2,000) 2,059(1,587) 63.7(79.4)
第113回 令和2年2月1日〜2日 3,211(1,995) 2,107(1,583) 65.6(79.3)
第114回 令和3年1月30日〜31日 3,284(2,103) 2,123(1,687) 64.6(80.2)
第115回 令和4年1月29日〜30日 3,198(1,999) 1,969(1,542) 61.6(77.1)
第116回 令和5年1月28日〜29日 3,157(1,919) 2,006(1,483) 63.5(77.3)
第117回 令和6年1月27日〜28日 3,117(1,962) 2,060(1,600) 66.1(81.5)
第118回 令和7年2月1日〜2日 3,039(1,973) 2,136(1,657) 70.3(84.0)

※()内は新卒者を示す

大学別合格状況(第118回)

※()内は新卒者を示す

大学名 受験者数 合格者数 合格率
北海道大学 62(49) 52(47) 83.9%(95.9%)
東北大学 63(47) 45(41) 71.4%(87.2%)
東京科学大学 57(49) 50(46) 87.7%(93.9%)
新潟大学 58(50) 49(43) 84.5%(86.0%)
大阪大学 61(51) 51(46) 83.6%(90.2%)
岡山大学 58(47) 51(45) 87.9%(95.7%)
広島大学 62(48) 49(40) 79.0%(83.3%)
徳島大学 57(40) 37(32) 64.9%(80.0%)
九州大学 76(52) 56(46) 73.7%(88.5%)
長崎大学 59(47) 53(44) 89.8%(93.6%)
鹿児島大学 51(43) 41(39) 80.4%(90.7%)
九州歯科大学 127(99) 98(83) 77.2%(83.8%)
北海道医療大学 73(48) 55(44) 75.3%(91.7%)
岩手医科大学 65(37) 32(20) 49.2%(54.1%)
奥羽大学 121(46) 55(32) 45.5%(69.6%)
明海大学 139(80) 97(67) 69.8%(83.8%)
日本大学松戸歯学部 163(82) 77(50) 47.2%(61.0%)
東京歯科大学 136(133) 130(129) 95.6%(97.0%)
日本歯科大学生命歯学部 139(105) 113(98) 81.3%(93.3%)
日本大学歯学部 169(105) 106(75) 62.7%(71.4%)
昭和大学 99(87) 92(85) 92.9%(97.7%)
鶴見大学 105(64) 64(44) 61.0%(68.8%)
神奈川歯科大学 126(91) 91(72) 72.2%(79.1%)
日本歯科大学新潟生命歯学部 70(53) 59(47) 84.3%(88.7%)
松本歯科大学 71(54) 52(49) 73.2%(90.7%)
愛知学院大学 195(123) 136(105) 69.7%(85.4%)
朝日大学 191(74) 117(71) 61.3%(95.9%)
大阪歯科大学 173(60) 126(60) 72.8%(100.0%)
福岡歯科大学 194(99) 96(53) 49.5%(53.5%)
総合計 3039(1973) 2136(1657) 70.3%(84.0%)

男女別合格者等の推移

回 数 総 数 男 性 女 性 男女別合格率 (%)
男 性 女 性
第114回
(令和3年)
受験者数 (人)
男女比 (%)
3,284 1,928
(58.7)
1,356
(41.3)
61.1 69.7
合格者数 (人)
男女比 (%)
2,123 1,178
(55.5)
945
(44.5)
第115回
(令和4年)
受験者数 (人)
男女比 (%)
3,198 1,856
(58.0)
 1,342
(42.0)
57.4 67.4
合格者数 (人)
男女比 (%)
1,969  1,065
(54.1)
 904
(45.9)
第116回
(令和5年)
受験者数 (人)
男女比 (%)
3,157  1,829
(57.9)
 1,328
(42.1)
59.2 69.5
合格者数 (人)
男女比 (%)
2,006  1,083
(54.0)
 923
(46.0)
第117回
(令和6年)
受験者数 (人)
男女比 (%)
3,117  1,837
(58.9)
 1,280
(41.1)
62.0 72.0
合格者数 (人)
男女比 (%)
2,060  1,139
(55.3)
 921
(44.7)
第118回
(令和7年)
受験者数 (人)
男女比 (%)
3,039  1,728
(56.9)
 1,311
(43.1)
64.5 78.0
合格者数 (人)
男女比 (%)
2,136  1,114
(52.2)
 1,022
(47.8)

第118回 歯科医師国家試験 正答値表

第118回歯科医師国家試験の正答値表です。

試験を終えてSNSなどでの反響

合格率への驚きと試験の厳しさ

第118回歯科医師国家試験の合格率は70.3%で、過去10年間で最も高い水準となりました。新卒合格率は84.0%、既卒は44.9%と、特に新卒での成功率が際立っています。SNS上の投稿からは、「今年の合格率の高さに驚いた」「ここ数年では珍しい数字」との声が聞かれ、受験生や関係者の間で話題に。一方で、合格率の上昇は試験の厳しさが緩和されたわけではなく、依然として高いハードルを維持しているとの指摘もあります。過去の合格率が60%台で推移していたことを考えると、今回の結果は努力が報われた受験生にとっては喜ばしい一方、厳しい準備を強いられた現実も浮き彫りです。

 

試験の難易度について

試験の難易度に関しては、SNSやウェブ上の情報から「年々出題範囲が広がっている」「計算問題や多肢選択式の複雑さが際立つ」との意見が散見されます。特に近年は医学英語や法歯学、漢方知識など新たな分野が追加され、受験生にとっては対応が難しいと感じる場面もあったようです。それでも合格率が上がった背景には、受験生の対策が充実してきた可能性や、出題傾向への適応が進んだことが影響しているのかもしれません。ただし、「難易度の上昇が受験意欲を削ぐのでは」と懸念する声もあり、試験設計に対する議論が続いています。

 

受験生の心情

受験生の心情は、合格発表の瞬間によって大きく二分されます。合格した人からは「努力が報われた」「やっと歯科医師としてスタートできる」と安堵や喜びの声が聞こえます。一方で、不合格だった受験生にとっては、「ここまで頑張ったのに」「また来年への不安が募る」という重い気持ちが想像されます。長期間の勉強とプレッシャーを経ての結果だけに、その落胆は深いものがあるでしょう。それでも、SNS上では「次に向けて切り替えよう」と前向きな姿勢を見せる人もいて、互いに励まし合う様子も見受けられます。

 

試験制度への意見

試験制度については賛否両論があります。「合格率90%超だった時代のように、もっと門戸を広げるべき」との声が一部にある一方、「厳しさがあるからこそ歯科医師の質が保たれる」との意見も。SNSでは「若者の未来を奪うべきではない」「全員合格させて社会に出すべき」と制度の見直しを求める投稿もあり、試験の目的や難易度設定に対する疑問が投げかけられています。バランスを取るのが難しい課題ですが、受験生の負担軽減や公平性を求める声は今後も続きそうです。

まとめ

第118回歯科医師国家試験は、合格率70.3%と10年で最高を記録し、新卒84.0%、既卒44.9%という結果に。難易度は依然高く、出題範囲の拡大が受験生に試練を与えましたが、対策の成果が合格率上昇に繋がった可能性があります。受験生の心情は喜びと悔しさの両極端に分かれますが、不合格だった方々にも「これまでの努力は決して無駄ではない」「次への一歩を踏み出す力があなたにはある」と伝えたいです。試験制度への意見は多様で、今後の改善が期待されます。すべての受験生に敬意を表しつつ、未来への希望が持てるよう応援しています。