歯学部ってどんなところ?6年間の学習内容やカリキュラムをおさらいします。

歯学部ってどんなところ?6年間の学習内容やカリキュラムをおさらいします。

歯学部では、歯学の基礎~臨床歯学までを学びます。学習過程ではCBTやOSCEと呼ばれる共用試験への合格が必要です。また、歯科医師国家試験に合格することも、歯科医師になるために不可欠となります。そこで、国試合格までの道のりを把握すべく、歯学部の学習内容やカリキュラムを見てみましょう。

 

歯科医師国家試験概要┃厚生労働省

 

歯学部の主な学習内容

歯学部では、基礎歯学からスタートして、臨床歯学レベルにまで到達し、国試合格に向かうことができます。医学部と比べると歯学部では学習内容が狭く、講義の選択肢が限られる場合も多いです。その分、1つ1つの内容が歯科医師としての活動に影響しやすいため、確実に理解を進めることが大切と言えるでしょう。

大学によっては、医学部との共通授業が設けられている場合もあります。歯学と医学は関連が深いため、医学についても基礎レベルの内容は理解しておきましょう。高齢化が進む日本では健康寿命を延ばすうえで歯の健康は大切な項目の1つです。他分野の医療スタッフ等との連携も意識しながら、歯学の枠にこだわりすぎず、学習の幅を少し広げながらカリキュラムをこなしていくことが望ましくなっています。

 

1・2年次のカリキュラム

1年次では教養に始まり、さっそく歯学の基礎を学ぶ授業もカリキュラムに組み入れられている大学が多いです。実家が歯科医院などでない場合は、医学と比べて歯学については学問の内容をつかみづらい人も多いかと思います。1年次のうちに歯学の入り口に積極的に触れることで、歯学への興味を高めておくと良いでしょう。

2年次になると、基礎歯学の学習が本格化します。早くも臨床歯学に関する講義が登場するカリキュラムも見られ、モチベーションを維持しやすいです。新潟大学歯学部のように、1年次の段階で早期臨床実習に取り組める場合もあります。とにかく早く歯科医師の現場を見てみたいという人に最適なカリキュラムです。

 

3・4年次のカリキュラム

3年次以降は、臨床歯学の学習が増加します。また、分野別の講義や実習も多くなるため、専門性を高めることが可能です。歯学部によっては歯学研究に参加したり、海外短期留学をしたりする機会が設けられる場合もあります。

4年次になると、CBTやOSCEを意識する必要があります。これらの試験を突破しないと5年次に進級できない歯学部も見られ、1年次からの学習内容を振り返りながら理解を深めておくことが大切です。

CBT、OSCEについて┃公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構

 

5・6年次のカリキュラム

3・4年次の項目で取り上げたCBTは、歯学部によって受験時期が異なります。5年次にCBT受験が設定されるカリキュラムもあるため、事前の確認が必要です。ただ、CBTが5年次の場合でも、学習時間にゆとりがあると安心しすぎてはいけません。むしろ、1・2年次などに学習した内容を忘れがちになるため、より計画的な学習が必要です。

5・6年次では、臨床実習が中心となります。実際の患者に接する機会も出てくることから、歯科医師として活躍する際のイメージをつかみやすくなります。より意欲的に学習に取り組みやすくなると同時に、責任も増すので、丁寧な学習を心がけましょう。

カリキュラム(臨床実習)

また、歯科臨床能力試験に向けた学習も不可欠です。スムーズに歯科医師としての道を歩み始めることができるよう、過去に学習した内容も復習しながら、歯学についての理解を整理する必要があります。場合によっては歯科医師国試予備校なども活用しながら、効率よく学習を進めるようにしてください。

 

まとめ

・歯学部では2年次など早めから臨床の学習に入りやすい
・4年次でCBT、OSCEを突破できるレベルに達する必要
・5・6年次では臨床スキルを高めて歯科臨床能力試験クリアを目指そう