再チャレンジの1年!歯科医師国試浪人のための効果的な1年間の使い方

国試浪人の一年間をどう過ごす?成功への道筋を描く

国試浪人の一年間をどう過ごす?成功への道筋を描く

大変残念はことに卒業とともに歯科医師として踏み出せなかった場合、国試浪人をすることとなります。

大学入試と違い、学力が足りないから志望校のレベルを下げるなどという概念は存在せず、歯科医師になることを諦めない限り浪人は継続します。しかし、6年生とは異なりある程度勉強のスケジュールを管理してくれる大学という環境ももうありません。

そう、当たり前のことですが浪人生が合格をつかむためには自身で自身の状況を把握し、勉強スケジュールと目標を立て、勉強にしっかり向き合うことがより重要となるのです。

 

浪人生に限る話ではありませんが、ゼロから国試勉強を始める場合、おおまかな流れとして過去問集を3周するスケジュールがおすすめです。

 

具体的には、

  • 1周目は誤答肢についても考えながら問題を解き解説を読みコラムも読むというようにみっちり勉強する。
  • 2周目も同様に問題を解き解説で忘れているところがないか確認しながら勉強する。
  • 3周目は本番と同様にスピードを意識した解き方で全体をさらいます。

 

浪人生の場合はゼロからではないので、2周目の解き方から進めて、弱い分野は1周目の解き方に適宜戻るとよいでしょう。

 

なお、カレンダーにいつまでに何をするのか、次の模試では何を目指すのか、自分でゴールまでの道筋をひと通り立てて書き込まなければ実感が湧かずただダラダラと問題を解いたり教科書を読んだりして時間を過ごしてしまいがちなので、必ず自身で学習計画を立て、先生や友達にその実現可能性や期待する効果を説明してみましょう。

効率的な学習法、生活リズムの確立:浪人生活を成功に導くための実践アドバイス

効率的な学習法、生活リズムの確立:浪人生活を成功に導くための実践アドバイス

これも浪人生に限る話ではありませんが、勉強する分野は以下の順番で進めるのがオススメです。

  • 必修
  • 衛生・小児・矯正・外科
  • その他

必修は全範囲含まれており、必修をおさえることで後に解き始める他の科目も理解しやすくなります。

衛生・小児・矯正・外科は過去問集が分厚く、早く終わらせていれば直前期に問題数を見て焦らずに済みます。

また、必修は絶対評価であり、②に挙げた分野(衛生・小児・矯正・外科)は頻出分野であり暗記で点を上げやすい分野であるため、早期に取り組んでいれば模試での不安を減らすことができる、繰り返し目にすることで暗記事項がより定着しやすくなるなど良いことずくめです。

 

体調を崩さないためにも生活リズムは維持しましょう。早寝早起き、決まった食事時間、番組の都合でとられる時間の変動が大きいためテレビは見ない、スマホは時間を決めて使うのです。

 

モチベーションは成績が上がれば上げられるというのが筆者の持論です。一度目の模試の成績が良かったので二度目の模試でも同じくらいあわよくばもっといい成績を取ろうと考えるようにしましょう。

そのためには成績の良い一度目の模試が必要なので、今直近で受けようとしている模試を本番に見立てて一度全身全霊で頑張ってみましょう。

国試浪人の一年間を無駄にしないために:自己管理とサポートの活用法

国試浪人の一年間を無駄にしないために:自己管理とサポートの活用法1

ひとことに国試浪人といっても状況は様々です。

全体的に好成績だったのに本番で緊張しすぎてしまい必修を落とした人はメンタルケアと得点の安定化、苦手分野や勉強の穴で足をすくわれた人は特定分野の強化、全体的に勉強が間に合わず総合得点が低い人は試験勉強のやり直し、そもそも集中力がもたない人は予備校や友人を活用し強制的に勉強する環境を作ることが課題となるでしょう。

 

浪人生は状況によって自分に合った勉強法が異なってくるので合うものを選び取ることが大切にはなりますが、筆者が見た国試浪人生の中ではそもそも「頑張って勉強する」ということが分からない人が圧倒的に多いです。

過去問集の古い問題は出版社が必要だと選出してくれているものであり、問題は解いた数が多いほど頭と目が慣れて解けるようになり穴がなくなるものなので、頻出問題であるかどうかという違いはありますが合格に必要十分な問題などは存在しません。

 

3周目の解き方であれば残り一か月であっても過去問集全巻一周はぎりぎり可能です。人は基本的に目指した点数よりやや低い点数しか取れないものなので、合格点を目標にすると落ちます。満点を目標に勉強しましょう。

地道に勉強しなくてもなんとなく合格点が取れてしまう人もいますが、自分の一年を対価にその可能性に賭けることはリスクベネフィットのバランスを考えて選択する歯科医師にあるまじき行為なのでやめましょう。

国試浪人の一年間を無駄にしないために:自己管理とサポートの活用法2

自己管理ができる方は心配ないのですが、できない方のほうが多数かと思われますので、予備校や友人との勉強会など利用できる強制力はしっかり利用しましょう。勉強環境が整うだけでなく、周囲の状況、一人だと気づきにくい情報も流れてくるようになる上、気分転換にもなるので有用です。

ただし、上記のサポート体制はあくまでサポートであり、自分で考えて勉強しているのとそうでないのとでは集中力も学習効率も雲泥の差なので頼りきりにならないように注意してください。

 

歯科医師まであと少しです。卒業までの苦労に報いるためにも合格しましょう。