歯科医師国家試験第119回結果発表|合格率61.9%・大学別合格率・今後の対策を徹底解説

2026年3月 結果発表

歯科医師国家試験 第119回
合格者数・解答・大学別合格率の推移
厚生労働省発表データをもとに詳細解説
全体合格率(第119回)
61.9
前回 70.3% から低下
新卒合格率
80.2
前回 84.0%
既卒合格率
27.8
新卒比 −52.4pt

第119回歯科医師国家試験の結果が発表されました。今回の全体合格率は61.9%、新卒合格率は80.2%で、前回第118回の全体70.3%、新卒84.0%から低下しました。「第119回歯科医師国家試験は難しかったのか」「大学別ではどこが高かったのか」「既卒にはどれくらい厳しかったのか」と気になっている受験生や保護者の方も多いと思います。

歯科医師国家試験は、単純に全体合格率だけを見ても実態はつかめません。新卒合格率、既卒合格率、大学別合格率の差まで見て初めて、その年の本当の難しさが見えてきます。第119回は、上位校の安定感が続く一方で、既卒の厳しさと大学間格差が改めて鮮明になった回でした。

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第119回の全体合格率は61.9%、新卒合格率は80.2%で、前回第118回より明確に厳しい結果となりました。

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既卒合格率は27.8%にとどまり、新卒との大きな差が改めて浮き彫りになりました。

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これからの対策では、新卒は重要論点への集中、既卒は学習管理・定着・アウトプットの徹底が重要です。

この記事では、第119回歯科医師国家試験の合格状況、過去の推移、大学別合格状況を整理した上で、今年の結果をどう読むべきか、そして今後どのような対策が有効なのかをわかりやすくまとめます。

第119回歯科医師国家試験の実施概要と合格状況

厚生労働省発表によると、第119回歯科医師国家試験の合格状況は以下のとおりです。新卒者は出願者2,187人、受験者1,849人、合格者1,482人で、合格率は80.2%でした。全体では出願者3,219人、受験者2,837人、合格者1,757人、合格率61.9%でした。

合格状況
区分 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
新卒 2,187人 1,849人 1,482人 80.2%
全体 3,219人 2,837人 1,757人 61.9%

※スマートフォンでは表を横にスライドしてご覧いただけます。

新卒と全体の差からみると、既卒者を含めた場合の難しさは依然として大きく、既卒者の合格率は27.8%でした。新卒80.2%に対し、既卒27.8%という開きは非常に大きく、歯科医師国家試験では引き続き「新卒で受かること」の重要性が際立っています。

過去の合格者数等の推移

第118回では全体合格率70.3%まで上昇しましたが、第119回は61.9%となり、再び60%台前半へ戻りました。過去の推移を見ると、第119回は近年の中ではやや厳しめの回と位置づけられます。

回数 施行年月日 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第109回 平成28年1月30日〜31日 3,103(1,969) 1,973(1,436) 63.6(72.9)
第110回 平成29年2月4日〜5日 3,049(1,855) 1,983(1,426) 65.0(76.9)
第111回 平成30年2月3日〜4日 3,159(1,932) 2,039(1,505) 64.5(77.9)
第112回 平成31年2月2日〜3日 3,232(2,000) 2,059(1,587) 63.7(79.4)
第113回 令和2年2月1日〜2日 3,211(1,995) 2,107(1,583) 65.6(79.3)
第114回 令和3年1月30日〜31日 3,284(2,103) 2,123(1,687) 64.6(80.2)
第115回 令和4年1月29日〜30日 3,198(1,999) 1,969(1,542) 61.6(77.1)
第116回 令和5年1月28日〜29日 3,157(1,919) 2,006(1,483) 63.5(77.3)
第117回 令和6年1月27日〜28日 3,117(1,962) 2,060(1,600) 66.1(81.5)
第118回 令和7年2月1日〜2日 3,039(1,973) 2,136(1,657) 70.3(84.0)
第119回 ★ 令和8年1月31日〜2月1日 2,837(1,849) 1,757(1,482) 61.9(80.2)

※()内は新卒者を示します。★は最新回。スマートフォンでは表を横にスライドしてご覧いただけます。

大学別合格状況(第119回)

第119回の大学別合格状況を見ると、大学ごとの差は引き続き大きく、新卒では高い合格率を維持している大学がある一方で、既卒を含めると全体合格率が大きく下がる大学も少なくありませんでした。以下、厚生労働省公表値に基づき、大学別に一覧化しています。

大学名 受験者数 合格者数 合格率 新卒受験者数 新卒合格者数 新卒合格率
北海道大学歯学部 49 38 77.6% 41 35 85.4%
東北大学歯学部 66 43 65.2% 47 40 85.1%
東京科学大学歯学部 56 41 73.2% 49 40 81.6%
新潟大学歯学部 46 35 76.1% 37 33 89.2%
大阪大学歯学部 53 40 75.5% 43 37 86.0%
岡山大学歯学部 58 50 86.2% 51 47 92.2%
広島大学歯学部 63 47 74.6% 49 42 85.7%
徳島大学歯学部 62 39 62.9% 40 30 75.0%
九州大学歯学部 54 36 66.7% 37 31 83.8%
長崎大学歯学部 52 43 82.7% 46 41 89.1%
鹿児島大学歯学部 50 38 76.0% 41 37 90.2%
九州歯科大学 110 70 63.6% 82 64 78.0%
北海道医療大学歯学部 76 57 75.0% 58 52 89.7%
岩手医科大学歯学部 77 35 45.5% 46 30 65.2%
奥羽大学歯学部 112 41 36.6% 47 27 57.4%
明海大学歯学部 120 82 68.3% 78 71 91.0%
日本大学松戸歯学部 158 57 36.1% 71 34 47.9%
東京歯科大学 133 125 94.0% 127 123 96.9%
日本歯科大学生命歯学部 153 96 62.7% 127 90 70.9%
日本大学歯学部 166 77 46.4% 102 59 57.8%
昭和医科大学歯学部 100 90 90.0% 93 88 94.6%
鶴見大学歯学部 87 41 47.1% 45 28 62.2%
神奈川歯科大学 117 87 74.4% 81 66 81.5%
日本歯科大学新潟生命歯学部 56 44 78.6% 46 39 84.8%
松本歯科大学 81 55 67.9% 62 50 80.6%
愛知学院大学歯学部 135 86 63.7% 80 68 85.0%
朝日大学歯学部 193 94 48.7% 90 71 78.9%
大阪歯科大学 163 95 58.3% 57 57 100.0%
福岡歯科大学 169 69 40.8% 68 49 72.1%

※スマートフォンでは表を横にスライドしてご覧いただけます。
色の凡例:緑=80%以上 青=60〜79% 赤=60%未満

国立計は受験者609人、合格者450人、合格率73.9%でした。公立計は受験者110人、合格者70人、合格率63.6%、私立計は受験者2,096人、合格者1,231人、合格率58.7%でした。

新卒では国立85.9%、公立78.0%、私立78.4%となっており、大学群全体で見ても新卒と既卒の差が大きいことが第119回の大きな特徴です。

第119回歯科医師国家試験で見えた3つのポイント

1. 上位校は新卒段階で高い完成度を示している第119回の大学別結果を見ると、東京歯科大学94.0%、昭和医科大学90.0%、岡山大学86.2%、長崎大学82.7%など、上位校は今回も高い全体合格率を維持しました。さらに新卒合格率で見ると、東京歯科大学96.9%、昭和医科大学94.6%、岡山大学92.2%、長崎大学89.1%、新潟大学89.2%など、卒業時点でかなり仕上がっている大学が目立ちます。

とくに注目すべきなのは、大阪歯科大学が新卒合格率100.0%を記録している点です。全体合格率では58.3%ですが、新卒だけを見ると非常に強く、既卒の影響が全体値を押し下げていることが分かります。歯科医師国家試験では、大学の教育力を評価する際に全体合格率だけでなく新卒合格率をあわせて見ることが重要です。

2. 既卒の厳しさは第119回でも極めて鮮明だった第119回で最も重い数字は、やはり既卒合格率27.8%でしょう。新卒80.2%に対して既卒27.8%という差は非常に大きく、一度不合格になると翌年以降の合格難易度が急激に高まる現実を示しています。

これは受験生個人の努力不足というより、学習環境、大学在学中のサポート喪失、生活リズムの乱れ、精神的負担などが複合的に影響していると考えられます。歯科医師国家試験では、卒業後に立て直すよりも、卒業年度で決め切ることが極めて重要です。

3. 私立大学は母数が大きく、合格率のばらつきも大きい私立計は受験者2,096人、合格者1,231人、合格率58.7%で、国立73.9%との差がはっきり出ました。ただし、私立を一括りにして見るのは危険で、実際には大学ごとの差がかなり大きいのが特徴です。

東京歯科大学94.0%・昭和医科大学90.0%のように高水準の大学がある一方で、奥羽大学36.6%・日本大学松戸歯学部36.1%・福岡歯科大学40.8%など40%台前後にとどまる大学もあります。第119回は、「私立が弱い」という単純な構図ではなく、私立内での格差が非常に大きい回でもありました。

これからの歯科医師国家試験にはどんな対策が有効か?

第119回の結果を見ると、これからの歯科医師国家試験対策では、単に広く浅く勉強するだけでは不十分です。合否に直結する重要論点を見極め、苦手分野を効率よく潰し、限られた時間の中で得点力を最大化する戦略がますます重要になっています。

新卒生に有効な対策新卒生にとって最も有効なのは、すべてを完璧にやろうとするのではなく、苦手な内容のうち、合否に関係する重要分野に絞って効率よく対策することです。歯科医師国家試験は範囲が広いため、闇雲にインプットを重ねても、得点につながるポイントを外すと結果に結びつきにくくなります。

国試で頻出の論点、差がつきやすい分野、毎年問われ方が変化しても本質が変わらないテーマを優先し、自分がどこで失点しているのかを見える化したうえで、重点的に埋めていくことが重要です。新卒生は、仕上がり切れば高い確率で合格できる層にいるからこそ、戦略的な学習が効果を発揮します。

既卒生に有効な対策既卒生には、新卒生向けの重点対策に加えて、学習管理、定着、アウトプットの徹底が必要です。既卒生は、知識不足だけでなく、勉強の進捗管理が甘くなること、理解したつもりで定着していないこと、問題演習で得点に変換できていないことが不合格の要因になりやすいからです。

とくに既卒生は、自学自習だけでは学習ペースが崩れやすく、弱点の見直しも主観的になりがちです。いつまでに何を終えるか、どの問題を何周するか、どこを暗記で終わらせず説明できるレベルまで持っていくかを管理し、インプットだけでなく、演習・口頭確認・再現・復習サイクルまで徹底する必要があります。

マンツーマンで徹底的に対策したい人には CES歯科医師国試予備校がおすすめこうした対策を実際に行うには、単なる集団講義よりも、一人ひとりの弱点と進度に合わせて設計できる指導体制が有効です。その意味で、マンツーマン指導で、歯科医師国家試験の問題を徹底的に分析しているCES歯科医師国試予備校のような環境は、新卒生にも既卒生にも相性が良いといえます。

CES歯科医師国試予備校では、苦手分野の絞り込み、合否に関わる論点の優先順位づけ、学習計画の管理、定着確認、アウトプット演習までを一人ひとりに合わせて進めやすいのが強みです。

また、国試作問の責任者を長年務めた講師をはじめ、実際に受験生を歯科医師国家試験合格へ導く力量のある講師陣がそろっている点も大きな特長です。試験の出題傾向を表面的に追うだけでなく、どこが問われやすく、どこで差がつくのかを踏まえた実戦的な指導を受けたい方には、非常に有力な選択肢といえるでしょう。

第119回歯科医師国家試験をどう見るか

第119回は、前回第118回の70.3%から61.9%へと全体合格率が大きく下がったことで、かなり厳しかったと受け止められやすい回でした。ただし、新卒合格率80.2%自体は極端に低い数字ではなく、在学中にしっかり仕上げた受験生は合格ラインに届いているともいえます。

その一方で、既卒合格率27.8%という数字が示す通り、一度遅れると一気に難しくなるのが歯科医師国家試験の特徴です。したがって、今後は単なる知識量よりも、合否に関係するポイントに絞った効率的な学習と、既卒生ではそれを支える学習管理まで含めた対策の質が、ますます問われるようになるでしょう。

まとめ
第119回の総括

第119回歯科医師国家試験は、全体合格率61.9%、新卒合格率80.2%という結果でした。前回第118回の全体70.3%、新卒84.0%からは低下しており、第119回はやや厳しい回だったと整理できます。

特に既卒合格率27.8%という数字は重く、新卒と既卒の差が歯科医師国家試験の大きな特徴であることを改めて示しました。また、大学別に見ると、上位校の安定感が際立つ一方で、私立の中ではばらつきが非常に大きく、大学間格差も鮮明でした。

だからこそ、これからの歯科医師国家試験対策では、新卒生は合否に関係する重要論点に絞って効率よく学び、既卒生はそれに加えて学習管理・定着・アウトプットまで徹底することが重要です。そうした対策を本気で進めたい方にとって、マンツーマンで個別最適化された指導を受けられる環境は大きな武器になります。

著者プロフィール
岩崎 陽一(いわさき よういち)大手学習塾、国家試験予備校、医学部受験予備校での指導経験を経て、2011年に株式会社アクトを創業。現在は、CES歯科医師国家試験予備校をはじめ、医師国家試験、薬剤師国家試験など、医療系7部門において国家試験対策および進級指導に携わっている。