第118回歯科医師国家試験6年間ストレート合格率
なれる確率(全体)
6年修了率
国試合格率
留年・休学率
CONTENTS
1. 今回のデータの見方
2. 全体サマリー ── 国立・公立・私立の比較
3.「6年で歯科医師になれる確率」上位・下位
4. 新卒国試合格率 上位・下位
5. 留年・休学率 ── 在籍学生の何割が経験しているか
6. 全29歯学部 完全データ一覧
7. データから読み取れる3つの傾向
8. CES歯科医師国試予備校の現場から
9. まとめ
1. 今回のデータの見方
本記事では、文部科学省・厚生労働省が公表した最新のデータ(第118回歯科医師国家試験・令和7年2月実施)をもとに、全国29歯学部の実態を分析します。
本記事で使う主要指標
修業年限内合格率(6年修了率) = 入学者のうち6年間で歯科医師国試に合格した割合。歯学部の「真の実力」を示す最重要指標。
新卒国試合格率 = 第118回歯科医師国家試験における新卒受験者の合格率。ただし「受験できた人」だけの数字である点に注意。
留年・休学率 = 在籍学生のうち、在学中に一度でも留年または休学を経験した学生の割合。
※出典:厚生労働省報道発表資料、文部科学省医学教育課調べ
2. 全体サマリー ── 国立・公立・私立の比較
医学部と比較して、歯学部のデータはさらに深刻です。全体で6年間で歯科医師になれるのは約55%。ほぼ2人に1人が6年で歯科医師になれません。
KEY POINTS
▸ 私立歯学部の6年修了率はわずか47.4%。入学者1,719名のうち904名が6年で歯科医師になれていない。
▸ 国立でも75.0%。医学部の国立(87.9%)と比べても10ポイント以上低い。
▸ 在籍学生の留年・休学率は全体で23.3%。私立では26.5%に達し、4人に1人以上が在学中に留年を経験している。
▸ 新卒合格率84.0%は「受験できた人」だけの数字。受験にたどり着けない学生が大量にいることが、6年修了率との乖離に表れている。
3.「6年で歯科医師になれる確率」上位・下位
修業年限内合格率(=入学して6年間で歯科医師国試に合格した割合)は、大学の「真の実力」を示す最重要指標です。1位と29位の差は65.7ポイント。
松本歯科大学の6年修了率24.7%は、入学者85名中わずか21名しか6年で歯科医師になれていないことを意味します。約4人に3人が6年で歯科医師になれない計算です。下位10校はすべて私立で、いずれも50%を割っています。
4. 新卒国試合格率 上位・下位
注目すべきは、新卒合格率が高くても6年修了率が低い大学があることです。たとえば大阪歯科大学は新卒合格率100%ですが、6年修了率は46.9%(18位)。朝日大学も新卒95.9%に対し6年修了率45.7%(19位)。これは、国試を受けられるレベルまで残った学生は高確率で受かるが、そこに至る前に多くの学生が留年・退学でふるい落とされていることを示しています。
5. 留年・休学率 ── 在籍学生の何割が経験しているか
歯学部の留年・休学率データには学年別の内訳も公表されています。全体として高学年ほど留年・休学率が高くなる傾向が顕著です。
留年・休学率が高い大学 TOP7
41.7%
38.6%
34.9%
32.1%
31.2%
30.6〜30.8%
28.7%
松本歯科大学では在籍学生の41.7%が留年・休学を経験しています。6年生の学年別留年・休学率は64.6%にのぼり、6年生の3人に2人近くが留年経験者です。また、国立でも九州大学は28.7%と私立平均を上回る高い留年・休学率を示しており、旧帝大だから安心ということはありません。
6. 全29歯学部 完全データ一覧(6年修了率順位)
全29大学を6年修了率の高い順にランキング。ご自身の大学の位置を確認してください。
※色分け:■ 国立 ■ 公立 ■ 私立
7. データから読み取れる3つの傾向
❶ 新卒合格率と6年修了率の巨大なギャップ
全体の新卒合格率84.0%に対し、6年修了率は55.1%。この約29ポイントのギャップが、国試を受ける前に留年・退学でいなくなった学生の存在を示しています。大阪歯科大学のように新卒合格率100%でも6年修了率46.9%の大学もあり、新卒合格率だけでは大学の実力は測れません。
❷ 私立歯学部は「半分以上が6年で卒業できない」
私立17校の6年修了率47.4%は、入学者の過半数が6年で歯科医師になれないことを意味します。医学部の私立(81.2%)と比較しても34ポイント低く、歯学部の厳しさは桁違いです。私立歯学部の在学中の留年・休学率は26.5%(4人に1人超)に達しています。
❸ 入試倍率と進級の厳しさは反比例する
入試競争倍率2倍未満の大学(全体の約4割)は、入学後の留年・休学率や退学率が高い傾向にあります。文科省の指標でも競争倍率2倍未満は警告対象であり、入口の選抜が緩い大学ほど在学中の篩が厳しくなる構造が鮮明です。
8. CES歯科医師国試予備校の現場から
FROM CES DENTAL EXAM PREP
CES歯科医師国試予備校では、九州の歯学部を中心に全国の歯学部生をマンツーマンで指導してきました。上記のデータが示す「厳しい現実」の裏側で、私たちが現場で感じていることをお伝えします。
知見 ❶ 暗記中心の学習法が通用しなくなる瞬間がある
留年する学生の多くは、低学年のうちは暗記で何とか乗り切れていたのに、学年が上がるにつれて知識量が膨大になり追いつかなくなるパターンに陥ります。歯学部では覚えるべき量が膨大だからこそ、機序を理解する勉強法への転換が不可欠です。CESのマンツーマン授業でこの「理解を深める勉強法」が身につくと、その後は順調に進級・卒業する学生がほとんどです。
知見 ❷ 「大丈夫だと思っていた科目」ほど落とす
留年する学生は「自分では大丈夫だと思っている科目」ほど落とす傾向があります。自分の理解度を客観視する力が不足しているため、「わかったつもり」に気づけないのです。CESでは講師が「ここが実はわかっていない」というフィードバックを繰り返すことで、自己評価のズレが徐々に矯正されていきます。
9. まとめ
✓ 6年で歯科医師になれる確率は全体でわずか55.1%。ほぼ2人に1人がなれない。
✓ 私立歯学部は47.4%。過半数が6年で歯科医師になれない。
✓ 上位は北海道大学(90.4%)、下位は松本歯科大学(24.7%)。差は65.7ポイント。
✓ 新卒合格率と6年修了率のギャップが約29ポイント。受験前に脱落する学生が大量にいる。
✓ 在籍学生の23.3%が留年・休学を経験。私立では26.5%。
✓ 暗記から理解への転換と、自己評価の客観化が進級の鍵。
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※本記事のデータは厚生労働省報道発表資料および文部科学省医学教育課調べに基づきます。第118回歯科医師国家試験(令和7年2月実施)および修業年限内合格率(平成31年度入学者)のデータを使用。